YIN/YANG Balance *Part 3 - Vesper and Moon

YIN/YANG Balance Part３

YIN/YANG バランスとは　Part 3
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ここではYIN/YANGバランスについてさらに詳しい解説を行います。

ディヴィッド・キビーの13タイプのボディタイプ・イメージID診断では基準となる理論としてYIN/YANGバランスのメソッドが採用されていますが、これについての詳細な記述はありません。このコンテンツでは現在多くの体格別の女性のファッションスタイルタイプの分類で使用される「YIN/YANGバランス」について森井個人が研究した見解を解説します。

すぐに診断だけしたい、まとめを簡単に確認したい場合は
「Part1 YIN/YANGバランス」概要をご確認ください　→ Part1の概要ページへ

YIN/YANG 陰陽シンボル
陰陽太極図

YIN　=　陰

YANG　=　陽

陰陽（いんよう）　YIN/YANG イン・ヤンと読みます

YIN/YANG Balance Part 1

YIN/YANG Balance Part３目次

YIN/YANGバランスの仕組み

東洋哲学に見られる陰陽シンボルからYIN（陰陽シンボルの黒い部分）とYANG（白い部分）それぞれがどのような性質を表しているのか簡単に解説します。

白い部分は陽（YANG）
黒い部分は陰（YIN）を表します

それぞれ光と影、北と南など、対極の概念を象徴しています。（図1 陰陽対極図参照）

陽の中にある黒い点は陰を内包し、陰の中の白い点は陽を内包することを表しています。陰の中には常に陽があり、陽の中にも陰が存在します。これらの 2 つのエネルギーは相互に干渉し相互に依存し合いながらバランスを保ち調和しています。実際には 2 つの間に明確な境界線による分離はありません。

図1 　陰陽対極図

YIN/YANGの基本的な性質

YIN

陰の性質

受動性
キャッチする受容エネルギー
内側に吸い込む力
インプット
吸収と膨張
情動的　共感力

YANG

陽の性質

能動性
働きかける活動エネルギー
外側に放出する力
アウトプット
放出と収斂
論理的　リーダーシップ

次の画像から具体的にYIN/YANGの違いを見てみましょう

YIN = 風に揺れる柳の木
YANG = 真っ直ぐに起立する糸杉

YIN = タージ・マハル（インド）
YANG = クライスラービルディング（アメリカ）

YIN = 印象派絵画　モネ　睡蓮
YANG = 新造形主義抽象画
モンドリアン　コンポジション　

YIN = アマゾン熱帯雨林　YANG = エベレスト山頂

YIN = 聖母マリアの胸像 14世紀
YANG = 王妃ネフェルティティの胸像　紀元前 1345年

YIN = Janet Gaynor　ジャネット・ゲイナー
YANG = Greta Garbo　グレタ・ガルボ

YN = マリリン・モンロー
YANG = ジョーン・クロフォード

YIN = クリスティーナ・リッチ
YANG = キーラ・ナイトレー

写真の比較からYIN/YANGの仕組みが少し見えてきましたか？

さらに理解を深めるために、あなたの身近なもので実際にYIN/YANGを分類してみてください。

YIN/YANGの身体的特徴

YINとYANGを個人の体格に当てはめると次のような特徴があります

YIN

訳注　
Lush ・・・　植物が成長し生い茂る最盛期の様子から転じて、瑞々しい様子や豊満でグラマラスな様子
Petite・・・　小さい　脆く壊れやすい雰囲気

YANG

訳注
Sharp・・・　鋭い　尖った様子　真っ直ぐで細長い
Blunt・・・　角ばっているが角が鈍い　しっかりとした力強い雰囲気

YIN

陰

ソフトで丸みを帯びたシルエット、砂時計のように緩やかで曲線的なライン、流れるようなシルエット、丸くふくらみのある柔らかい形状、繊細な質感。ランダム。

曲線的　ソフト
小さく短い
丸い
繊細で脆い
脆く弱い
後ろに引いて見える

肉感的な体格
華奢でデリケートな骨構造
背が低い　小さい　
短い手足　なで肩
柔らかい顎のライン　
丸みのある顔立ち　厚みのある唇
大きくて丸い目
ぽっちゃりした頬　丸く低い鼻

YINの代表的な例

大人シンプルで高見えアクセサリーのGLUCK

YINの体格

身長に関わらず小柄に見える。全身のバランスで頭の比重が大きい。全体にソフトな曲線で構成され、骨や筋肉のシャープな質感がない。

アマンダ・セイフライド(159cm)　左上
バーナデッド・ピーターズ(160cm)　右上
マリリン・モンロー（167cm）左下
ジーナ・ロロブリジーダ(165cm)　右下

YINの肩のシルエット

肩周りはなだらかなスロープのなで肩、もしくは非常に肩幅が狭い。肩から上腕にかけてソフトな肉感があり骨感が少ない。肌の質感も薄くて柔らかそうに見える。

クリスティーナ・リッチ　バーナデッド・ピーターズ
ラナ・コンドール　エミリア・クラーク

YINの顔の特徴

顔の輪郭は丸い。顎先が小さく骨感が感じられない。特に唇と頬のふっくらした肉感が特徴的。目の大きさは個人差があるが丸い形状で鼻も丸い。

アマンダ・セイフライド　ニコラ・コーガン
ラナ・コンドール　エミリア・クラーク

YANG

陽

シャープなエッジのあるシルエット、大胆でしっかりした直線的なライン、細長いシルエット、長方形や三角形などの幾何学的形状。規則的な連続性。

直線的　シャープ
大きく長い
角ばった
ひき締まって硬い
堅牢で丈夫
前に押し出して見える

筋肉質な体格
シャープでしっかりした骨構造
背が高い　大きい
大柄　真っ直ぐで長い手足　幅広で直線的な肩
尖った顎のライン
角ばった顔だち　薄くまっすぐな唇
アーモンドアイまたは切長の目
はっきりしてシャープな頬骨　高い鼻筋

YANGの代表的な例

シルバー925 国内K18・K10アクセサリー|Ops.公式ストア

YANGの体格

背が高く見える。垂直線が真っ直ぐ長い。全身のバランスで頭の比重が小さい。
手足が長くシャープな直線で構成される。

キャメロン・ディアス（174cm）左上
カーリー・クロス（188cm）右上
ローレン・バコール（174cm）左下
ジョーン・クロフォード（160cm）右下

YANGの肩のシルエット

肩幅は中程度からやや広く直線的なシルエット。肩と腕の境目は角ばっている。肉感よりも肩周りの骨感が’大きくはっきりしている。肌の質感は引き締まって見える。

オリヴィア・カルポ　シンディ・クロフォード
ベラ・ハディッド　キーラ・ナイトレー

YANGの顔の特徴

顔の骨感がはっきりあり角ばっている。顎の骨が大きい。
切長のアーモンドアイ、鼻筋が高い。頬骨が高く肉感はあまり感じられない。

キーラ・ナイトレー　ティルダ・スウィントン
ジェシカ・ゴメス　ジェリ・スティーンカンプ

Mollyの解説：

私が「陰陽」ではなく「YIN・YANG」という表記を使う理由

重要なポイントを先にお伝えすると、ボディタイプID診断で用いられるYIN・YANG（陰陽）は互いに等価であり善悪や優劣、主従の価値観は含まれません。

現代の日本では陰陽に関連する言葉はとても身近にあります。このような日本の文化的背景は、YIN/YANGバランス理論が発表された1930年代〜1980年代のアメリカの状況とは大きく異なる点です。

例えば神道や仏教用語に関連するものや暦、山陰・山陽地方といった地名、東洋医学、易占い、陰陽師、最近では「陰キャ、陽キャ」などといった使い方が挙げられます。

陰陽の概念は古代中国から日本にもたらされ、飛鳥時代の文献にすでに登場するほど長い歴史の経て私たちの文化に定着しています。現在、日本で一般的に使用されている陰陽の概念にはボディタイプID診断で扱うYIN/YANGバランスの概念よりもさらに後の価値観によって応用された道教や老荘思想などの倫理観、宗教観、社会風俗などの文化的背景による影響が非常に大きいと考えられます。

そのため東洋の文化圏で暮らす私たちにとって陰陽という言葉から、次のような優劣の価値観が先入観として付加される可能性があります。

YANG（陽）優性　真実　本物　良い　善　主人

YIN　（陰）劣性　虚実　偽物　悪い　悪　家来

陰は闇を表し、陽は光を表すことから感覚的に陰は負の象徴の悪で陽は正の善というような意味で使用されることも少なくありません。

YIN/YANG理論を提唱したノースラップは、このメソッドに陰陽の持つこれらの要素を関連づけて使用していません。そのため、漢字を使う私たちにとって馴染みのある陰陽という表記によるバイアスから距離をとる必要があります。このような理由から陰陽に付加された価値観や先入観を区別するために、あえてYIN/YANGとアルファベットで表記しています。

繰り返しになりますが、この診断で使用するYIN/YANGはどちらも等価であり優劣の概念はありません。このポイントをおさえてボディタイプID診断を進めてください。

杉浦非水著『非水花鳥圖案集』,平安堂書店,[18–]. 国立国会図書館デジタルコレクション

おそらく診断結果の二つのタイプの間で判断に迷うことがあるでしょう。それが普通ですから心配しなくてもだいじょうぶです。

YIN/YANGバランスの理解を深めるにつれて、必ず一つのボディタイプIDにたどり着きます。私たちはYIN/YANGの両方の属性を持っています。それによって唯一無二の個性をもつ存在として自然と調和しています。時には自分がYIN/YANGの間で変化していると感じるかもしれません。自分自身の中により強くYINを感じる時もあれば、より強くYANGを感じる時もあります。

または、特定の状況でYIN/YANGのどちらか一方をよりも強く投影する必要があると感じるかもしれません。誰もが多面的な存在であり、日々の複雑な気分のバイオリズムの変化があります。しかしこれは振り子のように揺れるYIN/YANGの活動のひとつにすぎません。

あなたの生まれ持ったYIN/YANGバランスは変わることはありません。例えば体重の増減や年齢などをきっかけにYIN/YANGバランスがオセロゲームのように反転する可能性は低いです。

自然現象が特定のYIN/YANGをバランスによって創造され（太陽と月、山と渓谷のように）それが疑いもなく受け入れられ、ただそこに当たり前に存在しているように、あなたも自然の一部として特定のYIN/YANGの要素を割り当てられた存在だと考えてみてください。

原則的にあなたの生まれ持ったYIN/YANGバランスは変わることはありません。例えば体重の増減や年齢などをきっかけにYIN/YANGバランスがオセロゲームのように反転する可能性は低いです。

生まれ持ったYIN/YANGバランスの属性に抗うことは、長い目で見れば遠回りに労力と時間を費やすことになり、その過程で自分を特別な存在にしてくれる大切な宝物を失ってしまいかねません。

もちろん遠回りすることが全て無駄という意味ではありません。自分のYIN/YANGの属性を知った上で試行錯誤するのも人生の選択肢のひとつです。行き先もわからず闇雲にさまようのとは違うからです。

YIN/YANGバランスによる変容は自分自身との不毛な戦いをやめた後に訪れます。その時あなたの魅力が解放され瑞々しい自然な生気で満たされます。そしてYIN/YANGバランスの調和はさらに多くの刺激的なメタモルフォシス=変容のきっかけとなることでしょう。簡単ではないかもしれませんが試してみる価値はあります。

YIN/YANGバランスの仕組みをマスターすると、あなたのスタイルに落とし込む作業にとても役立ちます。実際のスタイリングでこのテクニックを活用すれば、あなたが生来持っている魅力を自在に表現できるようになるはずです。自信を持って優雅に行きましょう。