「何か物足りない気がする…」「ちょっと盛りすぎたかも?」
頭の中では完璧だったはずのコーディネートが、いざ着てみるとなんだかしっくりこない。 そんな経験はありませんか?
実は、ちょうどいい“おしゃれバランス”を簡単に作る方法があるんです。
それが、スタイリングの「8ポイント・ルール」です。
🧩 8ポイント・ルールってなに?
8ポイント・ルールは、コーディネートの各アイテムやアクセサリーに“印象度”に応じたポイントを割り振り、合計を8ポイント前後にまとめるという非常にシンプルなスタイリング法です。この「8ポイント」が絶妙なバランスで、地味すぎず派手すぎない、ちょうどよくまとまった印象に仕上がります。
■ 基本のルール
手持ちのアイテムにそれぞれ1~2ポイントを適用します。アイテム別のポイントの詳細はこの後の表にまとめてあります。
- 1ポイント:ベーシックなアイテム シンプルなもの
- 2ポイント:デザイン性の高いアイテム 特徴的な目立つ要素があるもの
コーディネートを組んだら、身につけているアイテムの「ポイント」をすべて加算してみましょう。合計で 8ポイント前後になるように調節します。
■ポイントの評価
- 4ポイント以下 何かが足りません、控えめすぎるのでアイテムを追加して8ポイントに近づけましょう
- 5〜8ポイント ミニマリストやシンプルなスタイリングを好む方に快適なゾーン
- 8〜10ポイント 基本のゾーン どんな方でもおしゃれな印象に
- 11〜16ポイント マキシマリストやエフォートフルな華やかさ、明確なステートメント(主張)のあるスタイリングを好む方に最適なゾーン
- 17ポイント以上 要素が渋滞しています
スタイリングに必然性がないアイテムが含まれていないか全身のバランスを確認してみましょう
8ポイント・ルールでは、基本となるトップス1点、ボトムス1点、シューズ1点で合計3ポイントからスタートします。ここに5ポイントを追加して、合計8ポイントに調整するのが基本です。
これは「ルール」というよりも、コーデに迷ったときの“秘密の呪文”のような存在です。
「何を着たらいいか分からない」と悩んだときに頼りになります。
実際のところ『8ポイント』に厳密にこだわる必要はありません。TPOや季節、その日の気分によって調整できるの気軽に試してみてください。
👒アイテム別ポイント換算表
次の表に記載しているアイテムは、すべてベーシックなデザインとしてカウントします。特に目を引くような印象的なデザインが施されている場合は、個別に1ポイントを加算します。
ベーシックアイテム | ポイント数 | 説明 |
---|---|---|
トップス | 1ポイント | Tシャツ、ブラウス、セーターなど |
ボトムス | 1ポイント | パンツ、スカートなど |
ワンピース | 2ポイント | トップ+ボトムを兼ねるため |
柄物アイテム | +1ポイント | 派手な柄やプリントがある場合 |
シンプルなジュエリー 部位ごと換算する | 1ポイント | 耳(ピアス、イヤリング) |
ー> | 1ポイント | 首(ネックレス) |
ー> | 1ポイント | 片手の手首(ブレスレット、時計) |
ー> | 1ポイント | 指先(リング) |
シューズ | 1ポイント | スタイルに関わらずシンプルな靴 1ポイント |
目立つ靴下、タイツ | 1ポイント | 柄・色が目立つ場合のみ加算 |
ベルト | 1ポイント | 見える&アクセントになる場合 |
バッグ | 1ポイント | ベーシックなデザイン |
帽子やヘアアクセサリー マフラー、スカーフなどの小物 | 1ポイント | 見た目に影響するもの |
眼鏡、サングラス | 1ポイント | ベーシックなデザイン |
アウター(ジャケット・コート) | 2ポイント | 範囲が広い 重ね着によって、全体に深みを加える効果がある |
日常的に身につけているもの | 0ポイント | 結婚指輪や顔の一部状態の眼鏡はカウントしない |
ベーシックでシンプルなデザインや控えめなアイテムは全て1ポイント。黒白グレーやネイビーなどのニュートラルカラーのアイテム。
たとえば、黒のレザーブーツやグレーのカシミアセーターなどがこれに当たります。

パッと目を引くようなカラーや柄物のアイテムは2ポイント。プリント柄のブラウスや鮮やかな色のパンツ、真っ赤なハイヒールなどは、強い印象を与えるためポイントが加算されます。
花柄のブラウスを例に見てみましょう

花柄の華やかなトップス
トップス プリント柄 2pt
🔻装飾的な要素にポイント追加
- 大きなパフスリーブ +1
- サイドにフリル +1
- ペプラム(フリル裾) +1
合計 5pt
このブラウスだけで5ptとかなり高得点になることがわかります。このようなアイテムを着る場合、ボトムスとシューズをシンプルにしても、十分に印象的なコーディネートが完成します。
ジュエリーはシンプルなデザインのものは複数であっても各部位ごとに1ポイントとします。
たとえば、
- 左手にシンプルな指輪を1〜複数つけている場合 まとめて1ポイント
- 1の中に大きさやデザインにインパクトのある指輪がひとつある場合 さらにそれぞれに1ポイント加算



- シンプルなリングはまとめて1ポイント (結婚指輪だけの場合は0ポイント)
- 大ぶりのリングでプラス1、合計で2ポイント
- 大ぶりのリング2個でプラス2、合計で3ポイント
各アイテムに次のような特徴がある場合はさらに1ポイントづつ加点します。
- 装飾的な要素、インパクトのあるデザイン性の高いものはそれぞれ +1
例)派手な色、大きなロゴ、フリル、リボン、スタッズ、金ボタンや大きなボタン、目立つステッチ、刺繍、パイピング、大きなポケットなど目立つ特徴など - 特徴的な素材 (毛足の長い毛皮のような質感や変わった素材のもの、柄織物など) +1
- 明確にトレンドを意識したデザイン(ワイドレッグ、オーバーサイズなど) +1
- 大きなバックルのベルト +1
- トップス 白いシャツ 1pt
- ボトム ブラウンのパンツ 1pt
- シューズ ブラウンのローファー 1pt
- ゴールドのブレスレット 2pt
- ゴールドのイヤリング 2pt
- スカーフ 1pt
- トートバッグ 1pt
- コート 2pt
このコーディネートは全体で11pt
ブレスレットはコートに隠れるので実際は9ptになります。
室内でバッグとコートを脱いだ場合 8pt
こんな感じでカウントしてみてください
次のような特徴にはポイントを加点しません
- ワンポイントの小さなマークなど(例: ポロ・ラルフローレン、ラコステなど)
- 結婚指輪
- 常時使用する眼鏡(顔の一部的な存在の場合)
- 肌色のストッキング
ポイントの数え方の実例



- 6pt ベーシックアイテムの点数 (コートは2pt)
- 8pt シンプルなネックレスとピアスを追加 各1pt
- 10pt 装飾性のある要素を追加 トップスにボーダー柄(プラス1pt)、大ぶりのピアス(プラス1pt)
上のイラストでは定番のベーシックなアイテムを使ったコーディネートの例です。1枚目は装飾的な要素がないため、全体で6ptです。このままでも組み合わせに問題はありませんが、可もなく不可もなくシンプルな印象です。ミニマルなスタイリングが好みの方にはこのままで良いでしょう。
2枚目はシンプルなアクセサリーを2点追加しています。全体で8ポイントです。1枚目に比べてより意図的におしゃれに気を配った印象になりました。
3枚目はトップスをボーダー柄にして、大ぶりのピアスに変更して全体を10ptにしました。8ptに比べてもやりすぎ感はありません。この辺りのバランスは好みで調整します。
今回のコーディネートは室内ではコートとバッグが消えます。
2枚目のケースでは8ptからコートとバッグの3ptが減るため全体で5ptになります。この場合、差し色のカーディガンを肩掛けしたり、腕時計やブレスレット、または指輪などを追加しても良いですね。
🪞ヘアメイクも忘れずに
ヘアスタイルやメイクもコーディネートの一部。凝ったアレンジや個性的な髪型の場合、それも1ポイントとしてカウントしましょう。
- はっきりとしたアイラインや赤リップといったインパクトの強いメイクも、コーディネート全体に大きく影響を与えるため、ポイントに含めます (1〜2ポイント)
- 凝ったネイルアートや華やかな色のマニキュア、サンダルの時のペディキュアも同様に1ポイント
- カラコン ナチュラルな色ではなく瞳の色の違いがはっきりわかるもの 1ポイント
- ナチュラルメイクやナチュラルなカラコン、ヌードカラーのネイルは加点しない 0ポイント
ここまで読んでみて難しい!よくわからないと思ったら次の二段階の方法で換算してみてください。
1. コーディネートで使用するアイテム数を数える
- コーディネートに使用するベーシックアイテムを各1ポイント
- 通常は、ベーシックなアイテムのトップス1、ボトム1、シューズ1の3ptがスタートライン
これに5ptを追加して8ptにする - ワンピースは2ポイント
- ジャケット、コートなどのアウターは2ポイント
- コートを着ている屋外のコーディネートと室内で脱いだ時のコーディネートは別で考える
- アウターを着用していて中のアイテムが全く見えないものはカウントしない
- プリント柄はプラス1ポイント

2. 装飾的な要素*を数える
- 装飾的なアイテム x 1ポイント加算
- ポイントとなるトレンドを意識したアイテム アイテム数 x 1ポイント加算
- ジュエリー 各部位ごとにアクセサリーをつけた箇所をまとめて1ポイントとしてカウント
この中に目立つ特徴やインパクトのあるデザインがある場合、アイテム数 x 1ポイント加算
8ポイント・ルールの実践編
👗 着こなしのヒント①:ベーシック+アクセントで脱・地味見え
ベーシックな服装が好きな人は、シンプルすぎて「無難」に見えがちなのが悩みかもしれません。
そんなときは、“印象的なアイテム”を加えてみてください。
- ベーシックなTシャツ+デニムのストレートジーンズ+ホワイトスニーカー(3ポイント)
- 大ぶりピアス(+2)
- アクセントになる鮮やかな色のバッグ(+2)
- オーバーサイズのテイラードジャケット(+2〜3)
ちょっとした工夫で垢抜けた印象に変わります。
🌟 着こなしのヒント②:「今日は何かお洒落なひねりを追加したい」と思ったら
「何か足りない気がする」と思ったら、まずはポイントを数えて確認してみて。きっと4ポイント程度しかないかもしれません。
そんなときは:
- ネックレスを足す(+1)
- サングラス(+1)
- 差し色の小物を入れる(+1~2)
- 巻き髪などのセットしたヘアスタイルや鮮やかな色のリップでポイント追加(+1)
ポイントが6~8になれば、それだけでシックにバランスが整います。
💼 着こなしのヒント③:お仕事・リモートワークのスタイルにも応用できる
在宅勤務やリモート会議では「上半身」だけが見えることも。
そんなときも8ポイントルールは使えます!
- ブラウス(1)+ピアス(1)+メガネ(1)+明るいリップ(1)=4ポイント
上半身を4〜5ポイント程度に調整します。たったこれだけでも、画面越しでも印象的なスタイルに。
🎯 着こなしのヒント④:柄物や派手な要素は“主役”として扱う
あなたが超マキシマリスト*ではない場合、色柄や装飾が多いアイテムは“1点主役”として考えると全体がまとまります。
- 華やかな花柄ワンピース(2ポイント+柄でさらに+1)
→ アクセサリーや小物は控えめにして全体を7~8ポイントでキープ!
「引き算」で洗練された印象になります。
*もちろん柄x柄の大盛りマキシマルなスタイルが好きな皆さんにはこのルールは必要ありません、自由に組み合わせて自分らしさを表現してくださいね!
仕上げのオプション
8ポイント・ルールでコーディネートが整ったら、最後に全体のバランスをチェックしてみましょう。無理のない範囲で、取り入れられるポイントだけでOKです。
① 配色は「3色以内」にまとめる
コーディネートに使う色は、多くても3色までに絞るとまとまりやすくなります。
② バッグ・シューズ・ベルトのバランスを考える
この3つはセットで考えると統一感アップ。次のいずれか1つを揃えると、全体が引き締まります。
- 色を揃える
- テイスト(雰囲気)を揃える
- 質感・素材感を揃える
③ TPOやドレスコードをチェック
その日の場面や目的に合った装いになっているかを確認しましょう。
8ポイント・ルールでは、基本となるトップス1点、ボトムス1点、シューズ1点で合計3ポイントからスタートします。ここに5ポイントを追加して、合計8ポイントに調整するのが基本です。
最も実用的な方法は、アクセサリーでポイントを加えること。特に顔まわりの範囲は人の印象に大きく影響します。顔まわりにプラスできるイヤリングやネックレスは、いくつか持っておくととても便利です。

まとめ:8ポイントルールで自分の“おしゃれの基準”が見えてくる
8ポイント・ルールは、完璧なコーデを導く“答え”ではありません。
自分のスタイルのベースラインを客観的に把握するための基準を与えてくれるツールです。
何度か試していくうちに自分に合った着こなしのポイントの快適ゾーンが見えてきます。
- ミニマリストなら6ポイントでも十分 さりげないスタイルを求める方に◎
- マキシマリストなら11ポイント以上でも全然OK 柄on柄も選択肢の一つです
- 「今日は華やかに」「地味にならずにエフォートレスな抜け感を演出したい」…そんな気分に合わせて調整してみましょう
- 自分のコーディネートに必要な要素がわかるので、今後買い足すアイテムの検討にも役立ちます
💎街でみかけた素敵な人が何ポイントでコーディネートを組んでいるのか観察してみてください。あなたの目指すスタイリングのヒントになるはずです。
気軽に取り入れて、自分らしいスタイルを追求してくださいね✨
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